債務整理するとどのくらい時間がかかるか知りたい。任意整理や個人再生、特定調停や自己破産。さらに法人破産を検討すると、手続きにかかる期間や完了まで必要な時間が気になるものです。
利用する手続きによって必要な時間は変わりますが、手続きにかかる期間は基本3〜12ヶ月。長いものでは手続きそのものに1年ほどかかります。返済期間も含めると3〜5年かかるので、「債務整理をしよう」と思ってもすぐに完了するものではありません。
しかし、早く手続きを始めれば督促が止まるので精神的負担は軽減できます。これはどの手続きを利用しても同じように督促がなくなるので、安心して債務整理をご利用ください。
今回は債務整理にかかる期間を手続き別にご紹介します。ご自身がお考えの手続きがどのくらい時間を要するか、ぜひ債務整理を始める前にご確認ください。
制度別の比較表|相談から完了まで手続きにかかる期間

最も早く手続きが完了するのは自己破産。反対に、最も時間がかかる債務整理は個人再生です。自己破産以外は完済して手続き終了となるので、完済までの期間も含めてどのくらいの時間がかかるか、一覧で比較していきましょう。
手続きの種類 | 必要な期間 | 返済期間 | 信用情報抹消までの期間 | 合計 |
|---|
任意整理 | 3〜6ヶ月 | 3〜5年 | 完済から5年 | 約8〜10年 |
個人再生 | 6〜12ヶ月 | 3〜5年 | 完済から5〜7年 | 約8年半〜12年 |
特定調停 | 3〜6ヶ月 | 3〜5年 | 完済から5年 | 約8〜10年 |
自己破産(同時廃止) | 3〜6ヶ月 | なし | 免責決定から5〜7年 | 約5〜7年半 |
自己破産(管財事件) | 6〜12ヶ月 | なし | 免責決定から5〜7年 | 約5年半〜8年 |
法人破産 | 6ヶ月〜2年 | なし | 会社代表者が個人の債務整理をしない場合はなし | 約6ヶ月〜2年 |
任意整理と特定調停は将来かかる利息をカットする手続き。個人再生は借金を減額できる債務整理です。そのため、手続きが終わると返済が発生しますが、基本は3〜5年かけて完済することになります。反対に3〜5年で返済できないほどの借金は自己破産になる場合もあります。
自己破産と法人破産は返済でなく借金を免責するための手続き。他の債務整理と違い返済がないため、手続きが完了した時点で債務整理完了となります。
自己破産は財産がほとんどない場合に利用できる同時廃止と、免責不許可事由などがあった場合に適用される管財事件に分けられます。同時廃止より管財事件の方が手続きに時間がかかるので、ご自身が自己破産した際に振り分けられる手続きによって必要な時間は異なります。
また、債務整理をすると信用情報に事故登録されるブラックの状態になるため、クレカやローンが利用できなくなります。ブラックになるタイミングは利用する手続きによって異なるのでご注意ください。
任意整理にかかる期間|手続き自体は約6ヶ月で完了する

将来かかる利息をカットできる任意整理。裁判所を通さず行われる債務整理です。任意整理は手続きが終わったら、利息をカットされた金額を返済していきます。では、任意整理はどのような流れでどのくらいの期間をかけて進められるのかスケジュールと所要期間を短縮するコツを解説します。
手続きの手順と任意整理のスケジュール
手順 | 所要期間 | 内容 |
|---|
ステップ①:弁護士または司法書士に相談し、任意整理を依頼する | 1〜2週間 | 借金の状況を伝え、見積もりを出してもらう |
ステップ②:受任通知が発送される | 即日〜数日 | 受任通知が債権者の元に届くとすぐに督促が止まる |
ステップ③:取引履歴を取り寄せる | 1〜3ヶ月 | 任意整理対象となる債権者全員から弁護士または司法書士が履歴を取り寄せ、過払い金の有無をチェックする |
ステップ④:利息計算と引き直し | 取引履歴開示後 | 法定利息で計算し直す |
ステップ⑤:和解交渉 | 1〜2ヶ月 | 業者ごとに将来利息をカットしてもらえるよう交渉する |
ステップ⑥:和解成立・返済開始 | ー | 3〜5年かけて月々返済していく |
ステップ⑦:完済 → 信用情報抹消 | 完済から5年 | クレカやローンが利用できるようになる |
1社の借入が140万円を超えていない方は、弁護士・司法書士どちらでも手続きを依頼できます。複数の借入を任意整理する際、合計金額が140万円を超えることもあると思いますが、あくまで1社あたりの金額が140万円を超えるかどうかがポイントです。
弁護士・司法書士のどちらかに任意整理を依頼すると、債権者に受任通知が発送され、このタイミングで督促が止まります。全ての手続きが完了するまでに5年ほどかかることもありますが、督促は初期段階でなくなるのでご安心ください。
任意整理にかかる時間を短縮するコツ
任意整理は、手続きする借金を選べます。たとえば5社から借入があり、そのうちの2社を任意整理し、他はこれまで通り返済を続けることも可能。そのため、任意整理にかかる時間を短縮するには、手続きの対象となる債権を少なくするのがおすすめです。
ただし、任意整理を早く終わらせたいからと言って限定しすぎると、かえって借金返済が複雑になる場合があります。無理のない範囲で、弁護士・司法書士と相談のうえ手続きの範囲をご決断ください。
個人再生にかかる期間|3〜5年で返済する

裁判所を通して手続きする個人再生。任意整理ではできない借金元金も減額できますが、その分手続きに時間がかかります。元金の返済を免責できる自己破産と違い住宅ローン特則を利用できるのも個人再生の特徴。家を残し債務整理したい方が選択することの多い手続きです。
また、手続きの対象を選べる任意整理と違い、個人再生は借金全てが対象になります。対象を限定したい方は個人再生が向いていない可能性もあるのでご注意ください。
個人再生の流れと手続きにかかる時間
手順 | 所要期間 | 内容 |
|---|
ステップ①:弁護士または司法書士に相談し、個人再生を依頼する | 1〜2週間 | 個人再生が最適な手続きか確認する |
ステップ②:依頼した弁護士または司法書士が債権者に対し、受任通知を発送する | 即日〜数日 | 債権者からの督促がストップする |
ステップ③:取引履歴を取り寄せる | 1〜3ヶ月 | 各債権者に開示してもらう |
ステップ④:申立ての準備 | 2〜3ヶ月 | 書類作成と再生計画案を作る |
ステップ⑤:申立て・個人再生委員の選任 | 申立て後すぐ | 個人再生委員の有無は申し立てる裁判所によって違う(東京地裁は原則選任される) |
ステップ⑥:弁護士や司法書士監修のもと履行テストを行う | 3〜6ヶ月 | 計画通り返済できるか、弁護士等が指定した口座に月々積み立てる。 |
ステップ⑦:再生計画を裁判所に提出する | 申立てから5〜8ヶ月 | 裁判所が許可したら官報に掲載される |
ステップ⑧:返済スタート | 許可後すぐ | 3〜5年かけて借金を返済する |
ステップ⑨:完済 → 信用情報抹消 | 完済から5〜7年 | CIC・JICCは5年。KSCは7年で抹消される |
個人再生は、債権者合意のもと借金元金を減額し、月々分割で返済していきます。そのため、実際に返済が始まった時に問題なく返済できるかどうかの履行可能性テストが行われます。
テストでは、弁護士や司法書士が指定した口座に月々積み立てて、貯まったお金は個人再生にかかる費用の支払いや債権者への返済に充てられます。
また、個人再生は個人再生委員という裁判所が選任する弁護士がつくことがあります。東京地裁に申立てる場合は原則全ての事案に個人再生委員が選任されますが、申立てる裁判所によっては個人再生委員なしで手続きされます。
個人再生委員が選任されるとその分費用もかかりますが、有無はご自身で選べないので、手続きを始める前に個人再生委員が選任されるかどうかを確認しておくと良いでしょう。
個人再生を時短する方法
個人再生を早く終わらせたい方は、必要書類を手早く提出し、弁護士や司法書士の連絡に迅速に対応することが大切です。弁護士や司法書士からの連絡は、手続きに関する確認事項の可能性が高いです。
確認が遅れると手続きが進まないため、連絡には早めに対応し、スムーズに個人再生を進められるよう心がけましょう。
また、分割回数を少なくするのも個人再生を早く終わらせるコツです。5年(60回払い)かけて返済するより3年(36回払い)で完済した方が時短できます。ただし、分割回数が少なくなると、月々の支払額が多くなることも。万が一2回滞納すると債権者から残金を一括請求される場合もあるため、無理のない範囲で返済していくのがおすすめです。
特定調停にかかる期間|自分で書類を用意する手間もある

債務整理の中で最も費用を抑えて手続きできる特定調停。金銭的に厳しい方でも債務整理できるように、という目的のもとできた手続きです。
特定調停は将来利息をカットできますが、書類を用意したり手続きするのは全てご自身。弁護士や司法書士が介入しないため、費用がかからない分手間がかかります。お住まいの地域を管轄する簡易裁判所に申立ててください。
裁判所への出廷も発生するため、平日裁判所に行ける方で行政書類を作成できることが条件です。費用面だけの理由で特定調停を選ぶと、同様に将来利息をカットできる任意整理より手間がかかることもあるため、手続きの選択にはご注意ください。
特定調停にかかる期間と手順
手順 | 所要期間 | 内容 |
|---|
ステップ①:取引履歴を取り寄せる | 2週間〜1ヶ月 | 債権者に取引履歴を提出してもらう(自分で事情を説明して取り寄せる) |
ステップ②:申立書を作成する | 1〜2週間 | 債権者ごとに申立書・財産目録・家計収支表を作る |
ステップ③:簡易裁判所に申立てる | 1日 | 必要書類・切手・収入印紙を用意し、申立てる |
ステップ④:第1回調停期日 | 申立てから1ヶ月 | 裁判所に出廷し、調停委員と打ち合わせする |
ステップ⑤:債権者に出廷するよう連絡がいく | ー | 第2回調停期日に出廷するよう裁判所が通知する |
ステップ⑥:個別調停期日 | 業社ごとに1〜3回 | 複数社の債権を特定調停する場合、各業者ごとに調停委員と当事者が話し合う |
ステップ⑦:調停成立または17条決定 | 申立から3〜6ヶ月 | 合意内容を調停調書に記載する |
ステップ⑧:計画案の通りに返済する | 3〜5年 | 債権者が合意した通り、3〜5年かけて月々返済する |
特定調停で作成する申立書は、申立てる簡易裁判所の窓口または裁判所のサイトよりダウンロードしてください。提出する書類はパソコン等で入力するのはNG。ボールペンなどで書いている必要があるので、ご注意ください。
手続きが始まると、裁判所で調停が行われます。調停は基本2回程度で、1回目は申立人と調停委員のみ参加。2回目以降は債権者が出廷するようになります。第2回調停期日は債権者に裁判所が出廷を通知しますが、必ず債権者が出廷するとは限りません。債権者なしで手続きが進められることもあります。
債権者の合意があれば予定通り返済することになりますが、合意されなかった場合、裁判所が内容を決める17条決定を採用することがあります。ただし、17条決定は債権者が合意しなかった場合申立て不成立となります。17条決定も通らなかった場合、任意整理や個人再生など、弁護士・司法書士が介入する債務整理に切り替えて手続きします。
時間を短縮して特定調停するには?
特定調停は手続き対象をご自身で選べます。そのため、特定調停する借金を減らすことで早く手続きできるようになります。
また、債務整理の中で唯一全ての手続きを自分で行う特定調停は、弁護士や司法書士とのやりとりをカットできます。必要書類に不備がないようきっちり用意し、素早く行動することで手続きにかかる時間を短縮できるでしょう。
ただし、書類に不備と再提出になるなど、余計な時間が発生することも。書類が間違っていると余計な時間がかかるため、どの書類も不備がないよう確認してから提出するようご注意ください。
自己破産にかかる期間|約1年で借金をゼロに

借金を免責できる自己破産。個人再生の中で唯一返済を不要にできる手続きです。債務整理と聞くと自己破産を想像する方も多く、ポピュラーな手続きと言えるかもしれません。
自己破産は同時廃止と管財事件の2種に振り分けられ、管財事件は少額管財と通常管財の2種類があります。自己破産の中で最も早く終わるのは同時廃止。時間がかかるのは通常管財です。
それぞれの手続きでどの程度時間がかかるか解説するので、自己破産をお考えの方はご参考ください。
同時廃止・管財事件どちらで手続きするかによって所要期間が変わる
同時廃止:3〜6ヶ月
少額管財:6〜8ヶ月
通常管財:8〜12ヶ月
同時廃止は財産がほぼない場合。管財事件は財産の整理が必要な場合に適用されます。弁護士に依頼して管財事件を行う際は少額管財。高額な財産がある時は通常管財に振り分けられることが多いです。
ただし、「同時廃止にしたい」など、希望に沿った手続きができるとは限りません。財産の状況に合わせて裁判所が判断します。自己破産の中でもどの手続きになるかは裁判所に委ねましょう。
自己破産の手順と手続きにかかる期間は?
手順 | 所要期間 | 内容 |
|---|
ステップ①:弁護士に自己破産を依頼する | 1〜2週間 | 無料相談等を活用し、納得した弁護士を選ぶ |
ステップ②:受任通知を送る | 即日〜数日 | 債権者に受任通知が届いた時点で督促がストップする |
ステップ③:取引履歴を取り寄せる | 1〜3ヶ月 | 弁護士が債権者に取引履歴を開示するよう請求する |
ステップ④:申立ての準備を行う | 1〜2ヶ月 | 書類作成と財産目録の作成 |
ステップ⑤:自己破産申立て | 申立て後すぐ | 裁判所の判断で同時廃止または管財事件に振り分けられる |
ステップ⑥:免責審尋 | 申立てから2〜4ヶ月 | 裁判所で簡易的な面談を行い、免責許可を出すか裁判所が判断する |
ステップ⑦:免責決定 | 申立てから3〜12ヶ月 | 免責の必要ありとされた場合、借金残高が全額免除される(管財事件の場合はここから本格的な手続きへ) |
ステップ⑧:信用情報が抹消される | 免責から5〜7年 | 自己破産すると利用できなくなるクレカやローンの審査が通るようになる |
同時廃止の場合、ステップ⑦までで手続きはほぼ完了します。少額管財・通常管財どちらかの管財事件に振り分けられた場合は、同時廃止と同じ手続きを踏んだ後、管財人面接が行われ、次に債権者集会が開かれます。
また、自己破産を行うと官報に破産の事実が載りますが、同時廃止の場合は手続き開始と完了時の2回。管財事件の場合は合計3回掲載されることがあります。
自己破産を早く終わらせる方法
自己破産は必要書類を早く提出し、スムーズに手続きすることで期間を短くすることができます。反対に書類に不備があると手続きが進まなくなるため、弁護士に依頼された書類は正しいものを提出するようご注意ください。
また、自己破産にかかる費用を積み立てられない場合も手続きに時間がかかることがあります。費用面が心配な方は、早い段階で弁護士に相談することで督促がなくなり、返済もストップ。その分自己破産の費用に充てられるので、自己破産を検討した時点でまずは相談されるのがおすすめです。
法人破産にかかる期間|会社の規模によって必要な時間が異なる

会社の経営が難しくなった際検討される法人破産。会社をたたむ時に行われる手続きですが、会社を経営するための資金を借り入れる際、代表者が連帯保証人になっていると手続きが複雑化することがあります。
また、会社の規模が大きければ大きいほど法人破産の手続きに時間がかかりますが、大まかに6ヶ月〜2年程度かけて手続きされます。会社の経営でお悩みの方は、手続きを始める前に必要期間をご確認ください。
法人破産の手続きにかかる期間は?
小規模法人(少額管財):6〜10ヶ月
中規模法人(通常管財):1〜2年
大規模法人:2年〜
小規模法人は売上数千万円。中規模法人は売上1〜数億円。大規模法人は売上10億円以上が目安です。
手順 | 所要期間 | 内容 |
|---|
ステップ①:弁護士に法人破産を依頼する | 1〜2日 | 会社の経営状況や債務を提出する |
ステップ②:債権者に受任通知が送付される | ー | 受任通知を送る=業務停止となり、督促がなくなる(法人破産ではこれをXデーと呼ぶ) |
ステップ③:従業員に解雇通知する | Xデー前後 | 解雇予告手当を支払うか、30日以上前に解雇を伝える |
ステップ④:在庫や備品を整理する | 1〜2週間 | 賃貸物件を利用している場合は物件の引き渡し準備も |
ステップ⑤:申立て書類の作成 | 1〜2ヶ月 | 財産目録・債権者一覧表・取引履歴を用意する |
ステップ⑥:法人破産申立て | 申立て後すぐ | 同時破産または管財事件に振り分けられる |
ステップ⑦:管財人面接 | 開始決定から1〜2週間 | 管財人が会社の状況を確認し、財産を調査する |
ステップ⑧:第1回債権者集会 | 開始決定から3〜4ヶ月後 | 管財人が業務報告し、会社の代表・債権者と質疑応答する |
ステップ⑨:換価・配当 | 集会から数ヶ月〜1年 | 管財人が財産を売却して債権者に配当する |
ステップ⑩:破産手続き完了 | 廃止決定から数日 | 配当が終わると法人格が消滅し、手続きが終了する |
また、会社を運営するための借り入れに会社代表者が連帯保証人になっていることがあると思います。その場合、法人破産と同時に個人の自己破産が必要になることも。
会社代表の自己破産も必要な時は、法人破産の手続きに追加で自己破産の手続きが発生するため、手続きにかかる期間は上記の限りではありません。
時間を短縮して法人破産する方法
会社で活用するための資金を借り入れており、会社の代表が連帯保証人になっていた場合、自己破産または経営者ガイドラインを適用することで会社代表個人の手続きができます。
自己破産するとクレカやローンの審査に影響する信用情報に事故登録されるため、利用条件を満たしている場合経営者ガイドラインを活用する方がメリットがあります。
ただし、経営者ガイドラインの方が手続きに時間がかかることもあり、一概にメリットばかりとも言えません。早く手続きを終わらせるには「法人破産+自己破産」の方が良いケースもあります。
借り入れ状況や残務。または今後新しい会社を作りたいかどうかによってもどちらが適切かは異なるので、経営者ガイドラインと自己破産のどちらが良いかは、法人破産を依頼する弁護士に相談のうえご検討ください。
債務整理の手続きが長引く原因は?時短対策も公開

任意整理・個人再生・特定調停・自己破産・法人破産。どの手続きも書類不備や債権者の対応、または裁判所の運用が原因で長引きます。原因によってどのくらい手続きが遅れるか、目安は以下をご確認ください。
原因 | 影響 | 対策 |
|---|
取引履歴の開示が遅い業者だった時 | 1〜2ヶ月遅延する | 月に一度は進捗を確認し、弁護士に催促してもらう |
書類不備で再提出する時 | 2週間〜1ヶ月の遅延 | 弁護士の指示に従い、必要書類は正確に提出する |
収入証明や家計簿の不足 | 1ヶ月程度の遅延 | 受任前から記録を残し、不足がないようにする |
個人再生委員の指摘 | 履行テストが延長される | 月々の積立は無理のない金額で設定する |
管財人の財産調査 | 数ヶ月の遅延 | 包み隠さず開示し、誠実に対応する |
裁判所の運用による違い | 地域差で1〜3ヶ月 | 地元の事務所に相談し、裁判所の運用に慣れた弁護士に依頼する |
手続きを早めるには、(債権者の業者名・残高・いつから契約しているかがわかるメモ)を用意し、弁護士や司法書士にすぐ説明できるようになっていることが重要です。
また、任意整理や特定調停の場合は手続きする債権者を絞れば時短につながりますし、弁護士や裁判所から連絡があった時はすぐに対応しましょう。面談や話し合いも指定された日に参加することで、手続きをスムーズに進めることができます。
信用情報の登録期間|ブラックリスト対象外になるのはいつから?

任意整理と特定調停、法人破産で自己破産しない場合を除き、他の債務整理はクレカやローンの利用に影響する信用情報が事故登録されます。信用機関により登録される期間は以下のように違います。
信用情報機関 | 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 |
|---|
CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報 / クレジットカード系) | 完済から5年 | 完済から5年 | 免責から5年 |
JICC(日本信用情報機構 / 消費者金融系) | 完済から5年 | 完済から5年 | 免責から5年 |
KSC(全国銀行協会 / 銀行系) | 完済から5年 | 完済から7年 | 免責から7年 |
手続きによって登録されるタイミングは異なりますが、どれも5〜7年で事故登録が抹消されます。KSC(全国銀行協会)の登録が最も長いですが、2022年11月までの登録期間は10年。現在は7年に短縮されているので、以前より生活への支障がなくなりました。
事故登録の抹消は各機関に開示請求されば確認できます。手数料は1,000円程度なので、事前に確認してからローンやクレカの契約を行うと、後に悪影響を及ぼす可能性も低いです。
そんな信用情報の事故登録ですが、登録が抹消されると以下のサービスを利用できるようになります。
クレジットカードの再契約
新規ローンの審査
携帯端末の分割払い
賃貸物件の契約
クレカの再契約はエポスカードやイオンカードなど、流通系の審査が通りやすいと言われています。ただし、クレカの支払いを債務整理した場合、同じ企業のカードは再契約できないことがほとんど。任意整理や個人再生、自己破産したクレカの企業は選ばないようご注意ください。
また、新規ローンの審査にも通りやすくなるので、住宅や車の購入もできるようになります。必ず審査に通るわけではありませんが、こちらも債務整理していない企業のローンを利用するのが良いでしょう。
さらに、賃貸物件や携帯端末の分割払いも可能に。債務整理前の生活を取り戻せるので、日常の幅が広がり、生活が豊かになります。
注意点|債務整理手続き中に気をつけたいこと

債務整理の手続き期間中はいくつかご注意いただきたいことがあります。注意点は任意整理・個人再生と自己破産によって違います。間違って禁止行為を行わないようご注意ください。
任意整理・個人再生の返済期間中
新規借り入れ
返済日を守らない
収入が減ったらすぐに弁護士に相談する
任意整理や個人再生を行うと、新規借り入れをしない条件で手続きされることがあります。新規で借り入れしようとすると和解条件を違反することになるので、間違っても申し込みしないよう注意しましょう。
また、申し込みしても審査落ちすることがほとんど。結局時間の無駄になってしまうので、期間中は大人しく返済を続けるのがおすすめです。
その他ご注意いただきたいのは返済日。万が一返済日にお金を用意できず滞納した場合、任意整理や個人再生が無効になり、債権者から一括請求されることがあります。もし収入が減って返済が難しい時は滞納する前に債務整理を依頼した弁護士や司法書士にご相談ください。
任意整理を行なっている場合は個人再生へ。個人再生を進めている場合は自己破産など、他の手続きに切り替えることもできます。くれぐれも黙って滞納しないよう注意が必要です。
自己破産の手続き期間中
自己破産は同時廃止と管財事件の2種に分けられますが、管財事件になった場合、郵便物が管財人に届くことがあります。また、居住制限があるので手続き期間中に裁判所の許可なく引越しするのはNG。勝手に引越しするのではなく、必ず事前に申告しましょう。
最もご注意いただきたいのが、特定の債権者を優先して返済すること。これは、ご家族やご友人からお金を借りている場合も同じです。破産法により、借金はどれも平等でなければいけないとされており、破産法第162条(特定の債権者に対する担保の供与等の否認)により、借金が平等に扱われていない場合は手続きを否認できるとされています。
これを偏頗弁済(へんぱべんさい)といい、優先的に返済した借金は戻し、全ての借り入れを平等に返済することになるため、事実上どれか一部を優先的に返済することはできません。
他債権者からの心象も悪くなるため、勝手な行動はしないよう注意しましょう。
まとめ|債務整理にかかる期間は手続きによって違う

手続きにかかる期間は基本3〜12ヶ月。返済期間が3〜5年。信用情報の事故登録が抹消されるのが5〜7年です。トータル1〜12年と利用する手続きによって違いますが、弁護士や司法書士に依頼した場合、受任通知が送付され、債権者が受任通知を受け取った時点で督促がストップします。
返済日のたびに連絡が来たり、督促状が届くことがなくなるので、債務整理を始めて早い段階で精神的負担を減らすことができます。
ご自身のお悩みと借金の状況によりおすすめの手続きは以下をご参考ください。
状況 | おすすめの債務整理 |
|---|
早く債務整理を終わらせたい | 自己破産(同時廃止)が3〜6ヶ月と最短 |
借金も減らしたいが家は残したい | 個人再生で6〜12ヶ月で手続き+3〜5年かけて返済する |
周囲にバレずに債務整理したい | 3〜6ヶ月かけて任意整理を手続きし、将来利息をカットした金額を分割返済する |
警備員や保険会社で働いており、資格制限を避けたい | 個人再生または任意整理を利用する |
希望した債務整理より適した手続きがあることもあります。詳しくは弁護士や司法書士の無料相談をご活用ください。初回相談は通常1〜2週間ほどで予約できるので、ご都合の合う時に予約し、借り入れ状況や収入、希望をお伝えください。
無料相談を利用したからと言って必ず正式依頼しなければいけないこともないので、2〜3社見積もりをもらい、その中で最も納得できた事務所に依頼するのが良いでしょう。
制度別の特徴・詳細はこちら
各制度の仕組みや費用・手続きにかかる期間は以下でご紹介しています。
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